コロナ禍で何ができるのか
まさかこんな世の中になろうとは、微塵も想像もしなかった…。
おかしな気配がうっすらと感じ始めた2月4日。新刊絵本【たべるたべるたべること】がどっさりと我が家に届きました。
さあこれから販売に向けて、告知、イベント、営業…と、張り切っていた矢先、イベント自粛により、原画展、トークライブ、サイン会…が、次々と中止。移動の制限による書店訪問も禁止。戸惑いの日々に、どうしていいやら、途方に暮れた状態が続いていました。弊社のような小出版社。新刊ができたからと言って、全国の書店に配本されることはないので、版元ドットコムさんのFAX送信、自分の足での紹介、snsなどの情報の拡散でしか、新刊の情報はお届けできません。イベントなどを通して人に会い、ご縁を繋いでいくことで、絵本を知ってもらうことがこれまでの主な方法でしたのに、それもままならず…。
stayhomeの期間に、読み聞かせ動画の配信の許諾申請が増え始め、それについても賛否両論、絵本の存在意味とは…まで考える事態に。これまで何となくうやむやだったことに新しい明確な基準が必要になってくるのだと言うことも考えさせられました。そうこうするうちに、次なる新刊絵本【やさいだいすきだワニ】(翻訳絵本)の発行予定日も迫り、zoom打ち合わせ、画像のやり取りのみでの末、入稿、印刷・製本。7月14日にはまたまた、どっさり搬入されたのでした。
こんなコロナ禍を嘆き、以前の状態に戻ることをただひたすら待つのみなのか…日々考えました。今、できることは何なのか…。
zoom打ち合わせ,zoom飲み会、などリアルにできないことをオンラインで始めだしたのなら、これまでのイベントもリアルに近い状態でできるのでは…と、早速オンラインセミナーを始めていたHoickさんと相談をして、絵本が売れるためにはサイン会をしなければということで、【オンライントークイベント+サイン会】を、企画しました。
結果は、ニューヨークから台湾から、北海道から沖縄から、80名の方が参加してくださいました。そして、サイン会は、1対1の対面。リアルなサイン会より じっくり、ゆっくりお話ができました。
遠くに住む方が交通費をかけずに参加できること、おうちに居ながらのんびり参加できること、など良い点ばかりでした。絵本もリアルのイベントの3~4倍販売できました。
コロナ禍で、思いがけず生まれたオンラインイベント。コロナ禍だからではなく、これからの新しい世の中で、できる選択肢がふえたということに気が付きました(遅いんじゃないか!?)進化していく世界に置いて行かれないよう出版社も進化しなければと思う今日この頃を過ごしております。
オンラインイベントのダイジェストは弊社ホームページに! https://www.omusubisha.com/