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『完本 丸山健二全集』創刊に寄せて

 丸山健二全集、計百巻(予定)の刊行にあたり、お知らせさせていただきます。
 弊社はこのたび、十年余の歳月をかけ、丸山健二氏の全集を発刊することになりました。全集はふつう、著者の既刊本を並べるだけのものでありますが、丸山氏は全作品を新たに書き下ろしているため、これだけの歳月が必要になるわけです。 (さらに…)

「とじていない」出版物

 前回の版元日誌で、電子書籍ではページ概念が固定していないということを書きました。
 紙の書籍や雑誌は文字の連なりをページごとに区切って印刷し、それを綴じることで成り立っています。
 いま、人々の情報取得手段として、紙の書籍や雑誌から着々と可処分時間を奪っていっている電子書籍やwebサイト、SNSといったメディアの表現形式は、そうしたページの区切りから解放された「新しい巻き物」といえるでしょう。

 webサイトはさまざまな制約や計測上の要求などから、擬似的にページで区切られたものもありますが、いっぽうでページ長に物理上の制約がないことを象徴するような、「無限スクロール」という手法も使われるようになりました。どれだけスクロールしても終わりなくコンテンツが更新されて出てくるさまは、まさに魔法の巻き物です。
 決まった順序にしたがって「綴じられていない」コンテンツは、自由自在にワンタップであちこちにジャンプしていける「閉じられていない」コンテンツでもあります。その魅力が、電車内のみんながスマホに向かってうつむいている風景を生んでいるのでしょう。
 しかし、この綴じていない形式、紙の出版物でも可能です。それも、よりダイナミックな経験ができるかたちで。
 今回の版元日誌では、小社で出版している「綴じていない」出版物から2種、紹介させてください。 (さらに…)

サバイバーになれるか?

2017年10月、1年6ヵ月ぶりに新刊を世に放ちます。
題して『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』(Create Media編)

、親からの虐待を生き延びたサバイバーたちが書いた「親への手紙」100通をまとめたものです。
  
なぜ新刊がこんなに長く出せなかったのか、長く出せなかったのになぜ出せたか――これが本稿のテーマです。 (さらに…)

『珍出版社名ベスト21位~40位』

以前、『珍出版社名ベスト20』という記事をこの版元日誌で書いた。「東京金玉出版社」や「チョウタリィ文庫」など面白可笑しい出版社名を数多く発見していたので、それらを紹介したのである。

末尾には予選で脱落してしまったとして「うなぎ書房」や「ねこじゃらしプランニング」等の社名を挙げている。しかし何度か見返してみると、他にも候補として挙がっていた出版社名の方が、面白いのではないかと感じた。

やはり珍出版社名を20位にまで制限するのは勿体無いので、今回は『珍出版社名21~40位』として紹介しよう。 (さらに…)

「夫レ美術ハ國ノ精華ナリ」

『光琳百図』を手に入れた。これは酒井抱一が鈴木其一などと自宅で尾形光琳の百回忌を行ったときにあわせて自身で企画出版した江戸時代の美術図録。作者の熱い思いを感じる出版物に触れることほど嬉しいことはない。
琳派の作品を美術館で見てから40年が経過したが、未だに分からないことがたくさんある。たとえば、江戸琳派とは何か。何故、京都を舞台としていた琳派が京都では途絶え、光琳から百年後の東京下町に突然現れたのか。 (さらに…)

夢は世界へ、なんか少し扉が開いたような気がする

来年の4月を迎えると、創業17年目に入ります。
西日本出版社のテーマは「西日本のことを西日本の人間の手で、西日本から全国に発信すること」基本これでやってきました。
著者は、概ね飲む中で出会った人たち、僕が人に嵌ったらそこからが本作りのスタート、すごい人たちがほんといらっしゃるんですよね。
ある種順風満帆にきていたのですが、あれっと思ったのは、忘れもしない一昨年の、あれいつやったかな・・・、忘れとるがな!! (さらに…)

頑ななクニはどこ?

中国が南シナ海にある岩礁や小島の周辺を埋め立てたりして港湾施設や軍事施設を作って、「自国領に何をしようと勝手だ」という態度をとっている。国際司法裁判所の占領不当という判決が出ても態度を変えない。ベトナムやマレーシア、フィリピンなど周辺国がいくら抗議しても、頑なに自国領と言い張って動じない。世界中でここが中国領だと認めているのは中国一国だけ、という現状は見っとも無いものである。
 ところが、ちょっと目をずらすと、それとよく似た主張を言い張っている国が近くにある。一連の島々を自国領だと言い張っているが、周辺国はいずれもその国の領土とは全く認めていない。アメリカもヨーロッパ諸国も世界中が認めていなくて、その国一国だけが声高に自国領を主張している。
 お分かりいただけただろうか。その頑なな国は日本であり、その島々は尖閣諸島なのである。 (さらに…)

「ひとりアウトサイダー出版社」を目指して

 はじめまして。神田錦町で一人出版社「旅と思索社」をやっております、廣岡一昭と申します。
 極小出版社の経営者が自らを形容するとき、「いちばん小さな」と皆さんおっしゃいます。わたしもその一人ですが、何か差別化を図ろうと、それなら「本の街、神田でいちばん小さなひとり出版社」と勝手に言わせていただいています。
 高校卒業後、親が苦労して捻出してくれた学費をどぶに捨てるように音楽の専門学校を中退。フリーターを経て、25歳で御茶ノ水の某取次子会社で印刷紙器の版元営業としてこの業界に足を踏み入れ、一時はタクシー運転士、路線バス運転士、その後、自動車業界紙記者、零細版元の「何でも屋」と、まあ……自分でもなんといってよいか分からないほど、あちこち渡り歩いてきました。
 そして43歳、入社して10年で会社が大きくなり、すれ違いの多くなった版元を飛び出しました。<なんとかなるだろう!>昔と全く変わらない悪い癖がまた出てしまいました。 (さらに…)

「知っていますか」に込めた思い

 パンダの名前を聞かれて「シンシンとリーリー」と答える人は若者。私などは反射的に「ランランとカンカン」と叫んでしまいます。もちろん、「日中国交正常化」を記念して中国から贈られた2頭、日本人の中国に対するイメージを一変させた、極めて優秀な外交官です。
 では、パンダ以前の中国はどうだったかというと、一言で表せば「謎」の国でした。謎ゆえに憧れる人もいましたし、忌み嫌う人もいました。そして、この正反対の評価するいずれもが、本当の中国の姿をほとんど知らなかったのです。
 チャーをさすまたで捕まえる物語は何でしょう? はい、魯迅の「故郷」です。あの小説を中学生に学ばせるのが妥当なのかどうかはさておき、私がまず驚いたのは、「竹内好訳」となっていたことでした。漢文というのは「書き下し」で自動的に翻訳できるものじゃなかったのか…というのが恥ずかしながら当時の私の認識でしたから。それほど「現代中国」は日本人には知られていなかったという話。 (さらに…)