版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊 ラノベ
沖縄の空手 津波 高志(著) - 七月社
.
詳細画像 0

書店員向け情報

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:
注文メール:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次: JRC
直接取引: あり
返品の考え方: 返品は常時承ります。了解者名:西村

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。
9784909544179

沖縄の空手 その基本形の時代

歴史・地理
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:七月社
四六判
192ページ
並製
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-909544-17-9   COPY
ISBN 13
9784909544179   COPY
ISBN 10h
4-909544-17-8   COPY
ISBN 10
4909544178   COPY
出版者記号
909544   COPY
Cコード
C0039  
0:一般 0:単行本 39:民族・風習
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年4月14日
書店発売日
登録日
2021年3月26日
最終更新日
2021年4月13日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

唐手? 空手? KARATE?
世界各地に広まり、オリンピックの種目に採用された空手は、なぜ沖縄固有の武術と言えるのか?
推定で語られることが多かった歴史を排し、確かな文献・伝承資料とその解釈に基づいて、空手の起源に迫る一書。

目次

まえがき

第一章 本書の目的

第二章 従来の諸研究
一 一般的な説明
二 中国伝来説
三 沖縄固有説
四 空手の固有性

コラム① 巻藁

第三章 固有語の名称
一 固有語と漢字表記
二 糸洲安恒の唐手
三 船越義珍の空手
四 若干の留意点

第四章 名称の民俗分類
一 民俗分類
二 唐手と沖縄手
三 首里手と那覇手
四 棒唐手と櫂手
五 手と空手
六 民俗分類の性格

第五章 民俗分類と文献
一 先行研究
二 空手
三 唐手
四 空手と唐手

コラム② 京阿波根實基の逃走経路と塚

第六章 民俗分類外の諸用語
一 からむとう
二 ティツクンと組合術
三 手ツコミノ術と拳法術
四 民俗分類との違い

第七章 空手史の基本形
一 無記載の記載
二 空手史の基本形

第八章 今日的な問題点
一 残された問題点
二 京阿波根實基塚の性格
三京阿波根實基の墓碑
四 空手の史祖


参考文献
あとがき
索引

前書きなど

最近の沖縄地元紙の紙面を賑わしている話題の一つが「沖縄空手」である。『沖縄タイムス』も『琉球新報』も、ほぼ毎週欠かさずに、各道場や流派、その歴史や著名な空手家、および国の内外への発展の状況などを紹介している。また、時には、それに加えて、新聞社の主催する空手家や研究者などの座談会、および県の空手振興課主催による空手アカデミーでの講演などについても報じている。
恐らく、空手好きの読者にとっては、興味津々、楽しくてたまらない記事であることは間違いないであろう。何を隠そう、私もその一人なのである。それを目にするたびに、空手の裾野の広さを改めて認識させられているのである。
しかし、その反面、理解に苦しむというか、あるいは腑に落ちないというか、どうにもすっきりしない点もないわけではない。沖縄の文化としての空手という具合に、「文化」の二文字が目に飛び込んでくる割には、民俗学や文化人類学の側からの、つまり文化の研究を専門とする側からの発言が、ほとんど見当たらないのである。
紙上で語られる沖縄空手の未来像の実現にも関わることであり、その状況は少しまずいのではないか、というのが私の率直な印象である。そうかと言って、おいそれと、誰か専門家に助けを求めるわけにもいかない。そこで、隗より始めよの言葉どおり、私自身が老体に鞭打って、筆を執ってみよう、と思った次第である。
いざ、筆を進めてみると、空手に関する従来の研究には、きちんと根拠を示さないまま語られる過去の推定が、余りにも多いことに驚いてしまった。それらが正当な空手の歴史として安易にまかり通るようでは、お先真っ暗としか言いようがない。研究者にとって当たり前のことであるが、実証不可能な過去の推定を排し、信頼に足る文献資料とその解釈に基づいて、現段階で言えることだけに限定すること、それを私自身再確認した。
私が最も関心を抱いているのは、空手の歴史である。それを二つの時代に分けて捉えることにしたい。一つは、「基本形の時代」で、空手が沖縄の武術として、ほとんど沖縄だけで行われていた時代のことである。もう一つは、「多様化の時代」で、空手が沖縄から飛び出し、他所に伝播し始める時期から今日までである。それら二つの時代のうち、本書では「基本形の時代」に限定して扱うことにしたい。「多様化の時代」については、別途準備中である。
具体的に言えば、私の専門は歴史学ではなく民俗学なので、空手に関する伝承資料をまず吟味し、それと文献資料とを噛み合わせることによって、「基本形の時代」における三つの重要事項を明らかにしたいのである。すなわち、空手が沖縄固有の武術として初めて文献に登場する時期、中国武術の影響が認められる時期、およびそれらと今日的な「空手」の名称との関係である。
本書は、内容的には専門性を保ちながら、出来るだけ分かり易くまとめた小著のつもりであるが、論の展開や文脈をきちんと押さえるためには、最初から最後まで一気に読むのは、少々骨が折れるかも知れない。しかし、少しでも空手の歴史や民俗学に関心のある方々ならば、逆にその分だけ楽しめるかも知れないとも思っている。

著者プロフィール

津波 高志  (ツハ タカシ)  (

琉球大学名誉教授・沖縄民俗学会顧問

1947年 沖縄県に生まれる
1971年 琉球大学法文学部国語国文学科卒業
1978年 東京教育大学文学研究科博士課程単位取得退学(史学方法論民俗学専攻)
2012年 琉球大学法文学部教授定年退職

単著
『沖縄社会民俗学ノート』(第一書房、1990年)、『ハングルと唐辛子』(ボーダーインク、1999年)、『沖縄側から見た奄美の文化変容』(第一書房、2012年)、『奄美の相撲─その歴史と民俗─』(沖縄タイムス社、2018年)

共著
『変貌する東アジアの家族』(早稲田大学出版部、2004年)、『中心と周縁から見た日韓社会の諸相』(慶應義塾大学出版会、2007年)、『東アジアの間地方交流の過去と現在』(彩流社、2012年)、『済州島を知るための55章』(明石書店、2018年)、『大伽耶時代韓日海洋交流と現代的再現』(韓国ソンイン出版、2020年)その他多数

上記内容は本書刊行時のものです。