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金時鐘は「在日」をどう語ったか 玄 善允(著/文) - 同時代社
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金時鐘は「在日」をどう語ったか

発行:同時代社
四六判
上製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-88683-891-9
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
不明
発売予定日
登録日
2020年12月8日
最終更新日
2021年2月12日
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紹介

在日朝鮮人文学を代表する詩人として広く知られる金時鐘。
しかし、かつて金時鐘が語った言葉には、「在日二世」である著者とって、共感とともに見過ごせない違和感があった――。その在日観の差異とは何か。
在日が在日知識人を批判的視角から論じる意欲的試み。

目次

 はじめに――本書について
   1 構成
   2 本書の特徴と議論の展開
   3 金時鐘とそのテクストと筆者との関係の推移


第1章 「詩はメシ」か?――サークル詩誌『ヂンダレ』の「前期」と金時鐘
    はじめに
   1 時期区分と対象の限定
   2 『前期』における「事件」
   3 金時鐘における『前期』
   4 金時鐘の在日二世「騙り」
   5 『前期』における鄭仁
    まとめにかえて

第2章 〈一斉糾弾闘争〉と金時鐘の〈自分・在日語り〉――参入初期に限定して
    はじめに――〈一斉糾弾闘争〉と金時鐘
   1 一斉糾弾闘争の概況
   2 一斉糾弾闘争への参入についての金時鐘の回顧的な〈自分・ 在日語り〉
   3 闘争現場への参入に関するリアルタイムの語り――「さらされるものとさらすもの」
   4 テクスト戦略の五――〈強迫観念〉が備える〈威嚇効果〉の積極的活用
    まとめにかえて

第3章 〈一斉糾弾闘争〉の方針転換以降における金時鐘の〈神格化〉の様相
    はじめに――本章のテーマと構成
   1 一斉糾弾闘争の指導部の方針転換―その論理と波紋
   2 方針転換における金時鐘の役割とその論理
   3〈自分・在日語り〉も含めた金時鐘の〈超越的自己認識〉
   4 金時鐘の〈自分・在日語り〉と読者――〈金時鐘の神格化プロジェクト〉
    まとめに代えて――金時鐘の〈自分・在日語り〉と彼の文学的営為との関係について

 おわりに

前書きなど

「筆者の議論に賛同しない方々にとっても、金時鐘やその散文について本書のような分析は他では見かけないはずなので、希少価値くらいはあるかもしれない。或いはまた、本書で筆者が試みたテクスト解釈という冒険の産物に、何か適切な補助線を書き加えてみれば、意外にも有効な方法に変身して、金時鐘その他のテクストの新たな見方が開けてくるかもしれない。さらには、金時鐘に対する肯定・否定などの評価を超えて、テクストや人間の言動に対して分析を試みる際のヒントくらいになるかもしれない。夢のような話かもしれないが、筆者としてはそんなことを本気で期待している」(「はじめに」より)

著者プロフィール

玄 善允  (ヒョン ソニュン)  (著/文

韓国済州島出身の両親の二番目の子供として、1950年に大阪で生まれる。日本の公立の小中高を経て大阪大学、大阪市立大学大学院で仏語、仏文学を学んで以降、京阪神の諸大学でフランス語・文学を講じ、その傍ら、在日、済州、中国朝鮮族関連の研究もどきも愉しんでいる。 フランス文学関連の論文としては『フランス文学における自然』(共著)、共訳書に『ロマン・ロラン全集』、『アラゴン、自らを語る』などがある。 他方、在日関連では『在日の言葉』など一連のエッセイ集のほかに、在日一世女性の巫俗信仰関連の論文「在日済州人女性の巫俗実践とその伝承―「龍王宮」を中心にー」、在日文学に関する論文「詩はメシか?―『ヂンダレ』の前期と金時鐘-」(金時鐘)『火山島』の一つの読み方―小説家、語り手、登場人物の関係をめぐって(金石範)、済州関連では「済州4・3事件に関する未体験世代の表象―済州での予備的インタビュー調査―」「不就学女性の生活の中での学び-植民地下の朝鮮済州島で生まれ育った女性のライフヒストリーと学び-」、中国朝鮮族関連では「中国朝鮮族中高校生の内的世界―『全国朝鮮族中学生優秀作文選』の資料的可能性と限界をめぐって―」などがある。 また特に近年の仕事としては、『戦争ごっこ』(玄吉彦著、岩波書店)、『島の反乱』(玄吉彦著、同時代社)などの韓国文学の翻訳がある。

上記内容は本書刊行時のものです。