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湖の城・舟・湊 太田 浩司(著) - サンライズ出版
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湖の城・舟・湊 琵琶湖が創った近江の歴史

四六判
144ページ
並製
価格 2,400円+税
ISBN
978-4-88325-642-6
Cコード
C0021
一般 単行本 日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月
2018年6月
書店発売日
登録日
2018年5月24日
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紹介

本書は、株式会社叶匠壽庵が平成24年6月に創刊した季刊誌『烏梅』に、創刊号から第244号(VOL.24、平成30年2月刊)まで、琵琶湖の歴史をテーマに連載した論稿を一冊にまとめたものである。平成8年のNHK大河ドラマ「秀吉」にあわせて長浜で開催された「北近江秀吉博覧会」の総合プロデューサーだった金沢市の出島二郎さんのお誘いで、連載を始めたものだ。私から言わせれば、出島さんは抒情的な詩人でもあり、歴史や物事を感性でとらえるタイプで、そこが自分とは違った。私は普段、文章には感性を排し、客観的な記述に徹しているつもりである。感想を書かないことが、美徳だと思っている。しかし、この連載では逆に、自分の感性を入れた締めくくりを書いた。そして、全体に気取った雰囲気を出したつもりである。出島さんの詩情に満ちた文章に、少しだけ近づきたいと思ったからだ。しかし、目論見だけに終わっているかもしれない。
コラムとして章間に入れたのは、琵琶湖岸にある伊香郡山梨子村(長浜市木之本町山梨子)の記録『年々萬日記』から分かる、琵琶湖の舟運に関する論稿である。古文書の調査報告書に掲載したという形態から、これまでほとんど世間の目に触れてこなかったので、かなり加筆・修正する形で本書に再掲させて頂いた。本書が、類書が多い琵琶湖史の中で、少しでも新たな頁を書き加えられれば、出島さんへの恩返しとなると思う。さらには、私にとっての第二の故郷・近江への返礼となるだろう。

目次

1章 水城を歩く 長浜城/佐和山城/大溝城/大津城
2章 琵琶湖の舟運 塩津港遺跡/信長の大船/丸子船/蒸気船
コラム「年々萬日記が残る山梨子村、琵琶湖舟運研究の経緯」
3章 戦乱と琵琶湖 恵美押勝の乱/源平合戦 平経昌の竹生島詣/明智秀満の湖水渡り/関ケ原合戦と京極高次
コラム「琵琶湖の遭難記録」
4章 琵琶湖の湊 塩津湊/大浦湊/片山湊/朝妻湊
コラム「積み荷の損害負担」
5章 琵琶湖の島 竹生島/沖島/多景島
6章 琵琶湖と漁業 中世の漁場争いと漁法/鵜飼漁/魞漁/簗漁
コラム「船内部でのトラブル処理について」

前書きなど

【まえがきより】
琵琶湖岸の村々にとって、水位調節がままならぬ近世にあっては、琵琶湖は「生き物」であった。それだけ、自らの生活そのものであり、湖水の状況にも関心があった。近江の歴史を形成したこの湖について、我々は常日頃からもっと関心を寄せるべきなのだろう。その「きっかけ」になればと、六年間に及び本書の基になった連載を綴ってきた。読者の琵琶湖感が少しでも広がれば、本書は役割を果たせたと言えよう。その上で、新たな琵琶湖活用の道筋が生まれれば、望外の喜びである。
なお、各章末に入れたコラムでは、『年々萬日記』に見る琵琶湖の舟運について書いた論考を、いくつかに分けて掲載した。あわせて、近世の琵琶湖舟運の実態を知って欲しい。

版元から一言

滋賀県における日本の中世・近世史研究の第一人者の著者は、第2の故郷への恩返しとして本書の発行を意識した。長年長浜城歴史博物館学芸員、館長として勤務後、市町村合併で湖北一円を包括する長浜市全体の歴史文化遺産を担当となり、その活躍の範囲も広がった。ユネスコ登録、伝統芸能保護など専門外の活動で多忙を極めるなか、常に熱い志が市民や読者を虜にする。個人的感情をできるだけ抑えた文面からは著者の熱意が伝わる。滋賀を題材とした大河ドラマ制作にはなくてはならない人物でもある。

著者プロフィール

太田 浩司  (オオタ ヒロシ)  (

昭和36年10月、東京都世田谷区生まれ。昭和61年3月、明治大学大学院文学研究科(史学専攻)博士前期(修士)課程修了。専攻は、日本中世史・近世史。特に、国宝「菅浦文書」や、戦国大名浅井氏に関する研究。昭和61年4月から市立長浜城歴史博物館(現在は長浜市長浜城歴史博物館)に学芸員として勤務。担当した展覧会は、特別展『石田三成 第2章-戦国を疾走した秀吉奉行-』(平成12年)、特別展『戦国大名浅井氏と北近江』(平成20年)、NHK大河ドラマ特別展『江~姫たちの戦国~』(平成23年)など多数。著書に『テクノクラート小堀遠州』(サンライズ出版)、『近江が生んだ知将 石田三成』(サンライズ出版)、『浅井長政と姉川合戦』(サンライズ出版)がある。平成23年NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」では、時代考証スタッフをつとめた。平成26年4月から、長浜市長浜城歴史博物館の館長を3年間勤める。市民協働部 次長を経て、平成30年4月から現職。

上記内容は本書刊行時のものです。