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「発達障害」とはなんだろう? 石川 憲彦(著/文) - ジャパンマシニスト社
.
こころ学シリーズ 3

「発達障害」とはなんだろう? 真の自尊ルネッサンスへ

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四六判
408ページ
定価 3,800円+税
ISBN
978-4-88049-493-7   COPY
ISBN 13
9784880494937   COPY
ISBN 10h
4-88049-493-3   COPY
ISBN 10
4880494933   COPY
出版者記号
88049   COPY
 
Cコード
C1047
教養 単行本 医学・歯学・薬学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年10月5日
書店発売日
登録日
2020年8月31日
最終更新日
2021年1月19日
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紹介

プロローグ
新「障害者」となる私たちの未来
発達上の異常を「障害」と考えるとき/人為淘汰の結果生み出された新障害/LD(学習障害)をつくり出したもの/リアルな関係性の内在化をするために/新発達障害が急増するとき

Ⅰ 薬剤依存への道─AD/HDの治療から
第Ⅰ章のはじめに
MBD(微細脳障害)の第一人者・プーさんとの出会い/記憶力抜群の中学生・カキやん/多動な子どもたちへの投薬/自然の中で出た結論

「発達障害」とは、なにか?
発達障害ブームの始まり/対象は、幼い子どもから成人までに/法にあるのは「脳機能の障害」/三つの違和感/使用される覚醒剤

AD/HDは、どう診断されるのか?
二つの診断基準(ICDとDSM)/AD/HDの診断要素/子どもと大人の関係性によって形成される障害… 60 /国や年代で生じる差/マルタの「よい子」がドイツではAD/HD/問題視されたのは、落ち着きがない子/MBD(微細脳障害)の誕生/日本に導入されたMBD

AD/HDの原因と治療
ひき継がれた覚醒剤リタリン/リタリンの始まり/原因にあるのはドーパミン/社会的バイアスに左右される診断/覚醒剤の四つの問題

薬の作用とリスク
中枢神経刺激剤と注意欠陥/多動性障害治療薬/実行機能と脳内報酬系/覚醒剤の依存と中毒/使用期間と副作用/三剤の有効性とプラシーボ効果/薬の使用の判断基準/薬を使用したほうがいいというバイアス

社会で起きている変化
人間にプログラムされた自然界で必要な力/人為社会で起こる脳のごまかし/リタリンの増加がもたらしたこと/発達障害と犯罪の関係

II 分類処遇によってすり替えられる診断─LDから始まる知の分断
第Ⅱ章のはじめに
カキやんの変化/原因は自分にあったという気づき/算数が苦手な女性と特殊教育/トゥレッテ症候群のキチが教えてくれたこと

診断にある政治性
診断が必要な理由/AD/HDとLD(学習障害)/LDの「D」の複雑さ/個別支援教育IEP…134発達障害の分類日本では定義が曖昧なLD/医学的LDの怪しさ/二つの診断基準の接近と混乱/不器用でぎこちない運動症群/顔面の小運動をはじめとするチック症群/「コミュニケーション」の障害/法から除外された「知的障害」/分離教育と差別/診断を分断に用いる危うさ/専門家と親だけで決められた法

治療・早期発見・犯罪のもたらす政治性
法が担った問題のすりかえ/改善可能性にある二つのモデル/診断に期待するストーリー/早期発見にある社会的リスク/発達障害児は危険だというキャン ペーン/人々の心配を駆り立てるもの

医学的診断と治療
対症療法と根治療法/判断が難しい薬の安全性/分類処遇制度によって生じる歪み

III 新たにつくられていく障害─「自閉スペクトラム症」とはなにか?
第Ⅲ章のはじめに
家族から敬遠された長兄「ゴテひろ」/訴訟を起こすことが常習化/兄にみられた清潔恐怖と強迫的儀式/八六歳で診断された「自閉スペクトラム症」

「自閉スペクトラム症」の定義
新障害はどうみいだされ、発展するのか?/アスピーの発見基準/同じ名前でもくいちがう定義/定義に差が生じる理由/『DSM -5』の診断基準/言語的コミュニケーション行動の問題/診断基準A 共感あるいは共有の問題/診断基準B 個人の特性を示すような言動/「スペクトラム」が意味するところ

カナーが示した「自閉症」
一六項目の症状/『DSM -5』と重なる部分/時代や人によって異なる内容

「自閉症」をめぐる論争
「アスペルガー症候群」の登場/「社会的(語用論的)コミュニケーション症」/揺れつづける自閉症論


子育てにまつわる混乱
母子関係による情緒障害説/戦争後に高まった母性愛神話/専門家たちの根拠のない提案

心が読めないのは問題か?
「心の理論」と「マインドリーディング」/自閉症の人が抱える暮らしにくさ/マインドリーディングの欠如の対応/発想の転換になるできごと/大切なのはマインドが通じ合う関係性/アスピーと診断基準D(生活状況)/統合失調症との鑑別/誰もが障害者になる時代

IV 「発達障害」の問題を解決するために
第Ⅳ章のはじめに
年月を経た後で/人は人と出会いながら変わる

発達障害と治療
ともに解決方法を考え合う「場の療法」/5W1Hを用いた治療仮説/仮説の判断材料となる原則/薬剤使用上の原則/治療を求める背景にあるもの/非薬剤的療法の判断指針/通訳・コーチのような存在である専門家/プロがカバーできる領域/精神障害の五つのグループ/精神的法則を判断する三つの基準/併存する疾患

自閉スペクトラム症の治療
投薬の対象になる「易刺激性」/行動を軌道修正する「オリエンテーション機能」/話を聞くことでみえる誤解や行きちがい/「統合失調症」と診断されるとき

オリエンテーションの障害
発達障害として排除されるとき/病的状態に陥るとき/治療で大切なこと

「双極性障害」のエネルギー供給・調整システム
そうとうつの症状/「双極性障害」と「抑うつ障害」/エネルギーの回復に必要なのは休息/そう状態を短く弱く抑えるために

安全防衛上の問題と欲求充足の問題
科学の発展と社会の変化から生じたこと/新しい変化が生み出す不安や恐怖/充足しても満たされない欲求/安全防衛上の問題に対する治療/欲求充足の問題に対する治療/心身相関…361

今、これからの医療と社会の進む道
遺伝子を書き換えること/様々なタイプの人間が生き残るために/人為淘汰する方向に動く社会/二つの「易刺激性」/「易衝動性」を生み出すもの/ハンスになった青年/ほとんどの人が新発達障害者

エピローグ
人類の分岐点に立つときに
未知の病原体が襲った恐怖/「コロナの時代の新たな日常」と「出口戦略」/「不要不急」が意味するもの/自然淘汰の底力と人為淘汰のもろさ/新生活の三種の神器/人類の本質にある相互依存関係/依存が免責されるとき

目次

目次

プロローグ
新「障害者」となる私たちの未来
発達上の異常を「障害」と考えるとき…23/人為淘汰の結果生み出された新障害…24/LD(学習障害)をつくり出したもの…26/リアルな関係性の内在化をするために…28/新発達障害が急増するとき…30

Ⅰ 薬剤依存への道─AD/HDの治療から
第Ⅰ章のはじめに
MBD(微細脳障害)の第一人者・プーさんとの出会い…35/記憶力抜群の中学生・カキやん…37/多動な子どもたちへの投薬…40/自然の中で出た結論…43

「発達障害」とは、なにか?
発達障害ブームの始まり…45/対象は、幼い子どもから成人までに…46/法にあるのは「脳機能の障害」…48/三つの違和感…49/使用される覚醒剤…51

AD/HDは、どう診断されるのか?
二つの診断基準(ICDとDSM)…54/AD/HDの診断要素…56/子どもと大人の関係性によって形成される障害… 60 /国や年代で生じる差…62/マルタの「よい子」がドイツではAD/HD…65/問題視されたのは、落ち着きがない子…68/MBD(微細脳障害)の誕生…70/日本に導入されたMBD…72

AD/HDの原因と治療
ひき継がれた覚醒剤リタリン… 75/リタリンの始まり… 78 /原因にあるのはドーパミン…79/社会的バイアスに左右される診断…81/覚醒剤の四つの問題…83

薬の作用とリスク
中枢神経刺激剤と注意欠陥/多動性障害治療薬…86/実行機能と脳内報酬系… 87/覚醒剤の依存と中毒…90/使用期間と副作用…95/三剤の有効性とプラシーボ効果…96/薬の使用の判断基準… 98/薬を使用したほうがいいというバイアス…100

社会で起きている変化
人間にプログラムされた自然界で必要な力…103/人為社会で起こる脳のごまかし…105/リタリンの増加がもたらしたこと…106/発達障害と犯罪の関係…109

II 分類処遇によってすり替えられる診断─LDから始まる知の分断
第Ⅱ章のはじめに
カキやんの変化… 115/原因は自分にあったという気づき… 116/算数が苦手な女性と特殊教育… 118/トゥレッテ症候群のキチが教えてくれたこと…122

診断にある政治性
診断が必要な理由…126/AD/HDとLD(学習障害)…130/LDの「D」の複雑さ…132/個別支援教育IEP…134発達障害の分類日本では定義が曖昧なLD…136/医学的LDの怪しさ…139/二つの診断基準の接近と混乱… 142/不器用でぎこちない運動症群… 147/顔面の小運動をはじめとするチック症群…151/「コミュニケーション」の障害…154/法から除外された「知的障害」…160/分離教育と差別…162/診断を分断に用いる危うさ…167/専門家と親だけで決められた法…169

治療・早期発見・犯罪のもたらす政治性
法が担った問題のすりかえ…172/改善可能性にある二つのモデル…173/診断に期待するストーリー…175/早期発見にある社会的リスク…178/発達障害児は危険だというキャン ペーン…180/人々の心配を駆り立てるもの…183

医学的診断と治療
対症療法と根治療法…187/判断が難しい薬の安全性…189/分類処遇制度によって生じる歪み…190

III 新たにつくられていく障害─「自閉スペクトラム症」とはなにか?
第Ⅲ章のはじめに
家族から敬遠された長兄「ゴテひろ」…195/訴訟を起こすことが常習化…198/兄にみられた清潔恐怖と強迫的儀式…199/八六歳で診断された「自閉スペクトラム症」…201

「自閉スペクトラム症」の定義
新障害はどうみいだされ、発展するのか?…203/アスピーの発見基準…205/同じ名前でもくいちがう定義…208/定義に差が生じる理由…211/『DSM -5』の診断基準…213/言語的コミュニケーション行動の問題…217/診断基準A 共感あるいは共有の問題…219/診断基準B 個人の特性を示すような言動…222/「スペクトラム」が意味するところ…225

カナーが示した「自閉症」
一六項目の症状…230/『DSM -5』と重なる部分…234/時代や人によって異なる内容…237

「自閉症」をめぐる論争
「アスペルガー症候群」の登場…240/「社会的(語用論的)コミュニケーション症」…244 /揺れつづける自閉症論…246


子育てにまつわる混乱
母子関係による情緒障害説…249/戦争後に高まった母性愛神話…252/専門家たちの根拠のない提案…255

心が読めないのは問題か?
「心の理論」と「マインドリーディング」…258/自閉症の人が抱える暮らしにくさ…260/マインドリーディングの欠如の対応…263/発想の転換になるできごと…266/大切なのはマインドが通じ合う関係性…268/アスピーと診断基準D(生活状況)…271/統合失調症との鑑別…271/誰もが障害者になる時代…276

IV 「発達障害」の問題を解決するために
第Ⅳ章のはじめに
年月を経た後で…281/人は人と出会いながら変わる…287

発達障害と治療
ともに解決方法を考え合う「場の療法」…290/5W1Hを用いた治療仮説…292/仮説の判断材料となる原則…295/薬剤使用上の原則… 297/治療を求める背景にあるもの…301/非薬剤的療法の判断指針…303/通訳・コーチのような存在である専門家…304/プロがカバーできる領域…308/精神障害の五つのグループ…310/精神的法則を判断する三つの基準…313/併存する疾患…315

自閉スペクトラム症の治療
投薬の対象になる「易刺激性」…317/行動を軌道修正する「オリエンテーション機能」…319/話を聞くことでみえる誤解や行きちがい…321/「統合失調症」と診断されるとき… 324

オリエンテーションの障害
発達障害として排除されるとき… 328/病的状態に陥るとき…330/治療で大切なこと…333

「双極性障害」のエネルギー供給・調整システム
そうとうつの症状…336/「双極性障害」と「抑うつ障害」…341/エネルギーの回復に必要なのは休息…342/そう状態を短く弱く抑えるために…346

安全防衛上の問題と欲求充足の問題
科学の発展と社会の変化から生じたこと…349/新しい変化が生み出す不安や恐怖…351/充足しても満たされない欲求…353/安全防衛上の問題に対する治療…355/欲求充足の問題に対する治療…358/心身相関…361

今、これからの医療と社会の進む道
遺伝子を書き換えること…363/様々なタイプの人間が生き残るために…366/人為淘汰する方向に動く社会…368/二つの「易刺激性」…369/「易衝動性」を生み出すもの…371/ハンスになった青年…374/ほとんどの人が新発達障害者…376

エピローグ
人類の分岐点に立つときに
未知の病原体が襲った恐怖… 383/「コロナの時代の新たな日常」と「出口戦略」… 384/「不要不急」が意味するもの… 386/自然淘汰の底力と人為淘汰のもろさ… 389/新生活の三種の神器… 389/人類の本質にある相互依存関係…394/依存が免責されるとき…395

版元から一言

新しい発達障害が次々と登場し、ほとんどの人が障害者になる。間もなくそんな日がやって来そうです。
なぜ、そうなるのか?
それはどんなふうに起こってくるのか?

本書ではAD/HDを第Ⅰ章、LDを第Ⅱ章、自閉スペクトラム症を第Ⅲ章で取り扱います。各障害は、医学的見解をめぐって各々以下のテーマとの関連を中心に紹介します。
第Ⅰ章は、障害を治療しようとする社会的圧力が生み出す精神医療の薬剤依存傾向。
第Ⅱ章は、教育による知の細分化を生み出した知の分断と精神科診断の現状。
第Ⅲ章は、障害が新たにつくられていく過程とその中で生み出される混乱。
第Ⅳ章では、今日行われている治療を批判的に検討しながら、今「発達障害」と呼ばれている人たちにとっての問題解決の方向を探ります。
この作業を通じて、新たに障害者となる私たちの未来とそこに至る心構えも垣間みえてくるでしょう。

上記内容は本書刊行時のものです。