日本農業過保護論の虚構
- ISBN
- 978-4-8119-0577-8
- Cコード
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C0061
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一般 単行本 農林業
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2020年7月15日
- 書店発売日
- 2020年7月15日
- 登録日
- 2020年6月9日
- 最終更新日
- 2020年7月15日
紹介
日本の農家は長年、不条理なバッシングに苦しめられている。特に、貿易交渉の行きづまりなどで「外圧」が強まると、世論やマスメディアへの印象操作かのような農業過保護論が再燃してきた。
日本の農業が決して過保護でないことは、様々なデータを客観的に見れば明らかだ。様々な数値データや分析結果を使って議論を展開してきた。これまでデータがなかったため明らかにされてこなかったいくつかの問題についても、定量化の方法を提案し、解決の糸口を示した。
目次
1.序章─コロナ危機下でも浮上する農業過保護論
2.コロナ危機に続く世界食料危機の恐れ─国連の警告
3.食料危機の本当の教訓(1)─「貿易自由化」が生む危機
4.食料危機の本当の教訓(2)─食料は戦略物資…
5.食料危機の本当の教訓(3)─「価格高騰で生産者が潤う」は誤解
6.食料危機の本当の教訓(4)─農協はなぜあるのか
7.輸出国の「競争力」の虚像─米国のコメ農家支援の事例
8.「自由貿易」の不都合な真実─規制を逃れた多額の輸出補助金
9.「隠れた」輸出補助金の具体例(1)─財政負担型の事例
①米国の穀物のケース
②EUの砂糖、インドのコメ・小麦のケース…
10.「隠れた」輸出補助金の具体例(2)─消費者負担型の事例
①カナダの酪農
②ニュージーランドの酪農、豪州の小麦
③米国の酪農型
11.「隠れた」輸出補助金を定量化する─米国の穀物のケースを事例に
12.欧米諸国の価格支持の流儀─「価格支持」と「直接支払」の二刀流
13.日本は関税撤廃の「優等生」─不公平な取引に甘んじるのか
14.安さの代償─日本が危険な食品の受け皿に
15.「国産プレミアム」を提案する(1)─PSEの欠陥を修正するために
16.「国産プレミアム」を提案する(2)─その計測方法
17.「国産プレミアム」を提案する(3)─試算例と国際比較
18.食料自給率を議論しよう(1)─食料安全保障の指標たりうるか
19.食料自給率を議論しよう(2)─新しい「国産率」の活用
20.終章─データ分析を重視する意味