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物体系と物質系の特許発明と技術 影山 光太郎(著/文) - 経済産業調査会
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現代産業選書知的財産実務シリーズ

物体系と物質系の特許発明と技術 発明の解明とし方のための外観・性質からの分類

A5判
360ページ
定価 3,500円+税
ISBN
9784806530503
Cコード
C2030
実用 単行本 社会科学総記
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年12月19日
最終更新日
2019年12月19日
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紹介

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
法的規範が形成され、根拠付けられる技術的事項を探究
技術と法律のかけ橋となる一冊!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 本書では、物体系、物質系の分類、また、これを構成するエッセンスである「物体の組み合わせ、形状、構造、物質の物理的性質、化学的性質、物性の変化」の6つの要因を基礎として、技術・発明・特許を分析しております。物質系の本質を示す物(性)の変化現象についても、その利用の視点から概要を考察する。そして、発明の特定、権利化、共同発明者の認定・寄与割合、構成要件分説説(進歩性、クレーム解釈)、PBPクレーム、利用関係などの特許法上の問題の解明を行っております。

 本書はおおよそ次のような構成であります。

 第1編「物体系・物質系を考える基礎」では、物体系・物質系(本見解1)に考える基礎となる事項について述べるております。

 第2編「物体系・物質系に関する技術的解明、抽象化・規範化、合理性」では、先ず、物体系・物質系に関する技術的解明を行い、次に、技術的事項の抽象化を行い、法的規範に及ぶところを述べ、逆に、法的規範を、事実に適用するについて技術的事項を考慮すべきことを述べております。そして、物体系・物質系を考えることの、特に法的合理性を考えます。

 第3編「物体系・物質系及び原理・利用を適用した事案の検討」では、前編までで達した物体系・物質系の論理を原理・利用(本見解2)と合わせて具体的事案に適用します。具体的事案として、特に、特許法で最も重要で議論の多い、進歩性について検討をします。また、物体系・物質系の判例・特許公報を検討します。さらに、クレーム解釈及びそのうち最も微細な均等論についても触れます。

 第4編「物体系・物質系の特許法上の問題解明の効用」では、特許法上の幾つかの重要テーマを採り上げて、物体系・物質系を考える効用について検討します。

第5編「国際的な状況他」では、進歩性については、第3編で、日本、アメリカ、EU及び本見解を比較して議論をしたが、本編では、6つの要因を含む物体系・物質系、二次元的整理等について、日本、アメリカ、EUの規定の比較をします。また、本書で、6つの要因を含む物体系・物質系の根拠として述べ、諸外国でも用いられている発明のし方に関するトゥリーズについてやや詳しく述べます。そして、最後に、本書のまとめを述べます。

 本書では、一貫して、法的規範が形成され、根拠付けられる技術的事項を探究しました。逆に、そのことにより、法的規範の解釈・事案へのあてはめに有効と考えました。いわば、技術と法律のかけ橋となるように努めました。

 物体系・物質系も、発明の外観・性質から見る見方である以上、発明の実質である「原理の利用のし方」を踏まえてのものであります。しかし、物体系・物質系の分類は、技術・発明を外観・性質から見るために扱いやすいところがあります。本書を一読いただき、是非取り入れていただければ幸いです。

目次

まえがき
第1編 物体系物質系を考える基礎

第1章 発明の意味-各国での扱い方も含めて
1、発明の意味
2、発明をした者(発明者)との関係
3、アメリカ法における特許対象性ある発明及び発見
4、EU(EPC)における発明と特許対象性
5、発明と特許化についての各国法と本見解のまとめ
6、特許請求の範囲、技術的範囲、権利範囲、保護範囲。審査基準

第2章 物体系と物質系の意味と私見の体系(本見解1及び2)の概要
1、発明の分類(物体系と物質系の発明)(本見解1)
2、発明の成立過程の分析と原理の重視(本見解2)
3、実験によって発明が成立する場合(本見解2)
4、実験による発明と一応の原理の例(東京地判平成18年9月12日(JSR保護膜材料事件))
5、本見解の視点と本見解1の考察に基づく特許法上の問題の解明

第3章 発明の分類として物体系と物質系を考える根拠
1、物体系と物質系の日常的技術的意味から
2、物体と物質の言語的・哲学的意味と関係
3、実用新案法で扱う考案との関係。「構造」の意味
4、特許制度の沿革、立法例等から
5、物、方法、物の生産方法の発明(発明の種類)との対比

第4章 6つの要因
1、物体系と物質系から導出される6つの要因
2、審査基準との関係
3、物体的要因と物質的要因
4、6つの要因のトゥリーズの発明原理及び米国審査基準との関係

第5章 原理・利用との関係
1、「原理」・「原理の利用」・「利用のし方」
2、原理・原理の利用・利用のし方の体系的な整理
3、全体と部分
4、全体の原理と部分の原理
5、一応の原理と(真の)原理及び全体の原理と部分の原理の関係
6、全体と部分の効果との関係、6つの要因との関係
7、判例・審査基準との関係
8、科学・技術・発明・特許・産業への進展と、原理・原理の利用・利用のし方との関係

第6章 技術・発明の二次元的整理
1、発明のエッセンス
2、二次元的整理
3、6つの要因と原理・利用の相関。効果と効用
4、二次元的整理と日米の審査基準との関係

第7章 物体系・物質系の発明の沿革、技術発展と発明成立の流れ、発明の具体例
1、発明の沿革
2、物体系・物質系の視点からの技術発展、発明成立の流れ
3、物体系・物質系の発明の日常生活での具体例

第2編 物体系物質系に関する技術的解明、抽象化規範化、合理性

第8章 実験による発明で実験成果の予測が困難な場合の発明の解明
1、原理・原理の利用・利用のし方が分かり難い場合
2、実験による発明の各場合において全体の原理、部分の原理、それからの特性との関係
3、実験成果を予測しうる程度でない場合に実験条件部分の原理効果をあてはめる具体的検討
4、実験による発明の場合の二次元的整理
5、本章における技術的事項の探究と第11章における抽象化規範化

第9章 物体系と物質系の発明の特徴・技術体系と物質系における物の変化の意味
1、物体系・物質系の技術的相違からの特徴
2、物質系の発明における物性及びその変化の意味の考察
3、物体系・物質系の技術的体系化
4、物質系の化合物・混合物及び固体・液/気体での物の特定
5、物質系では生産方法が本質であること。物の発明と生産方法の発明の関係

第10章 国際特許分類との関係
1、国際特許分類
2、国際特許分類と、原理原理の利用利用のし方及び6つの要因の関係
3、本見解の国際特許分類との関係での補論

第11章 技術・発明に関する事実の抽象化規範化
1、抽象化規範化の必要性と基準
2、抽象化規範化の実際
3、実験条件が基準となりうること、発明思想との関係
4、事実の規範化についての特許法と民法との比較
5、審査基準の「機能特性」との関係での抽象化による物の特定
6、審査基準における物の特定、明細書及び特許請求の範囲の記載要件と物体系物質系実験による発明の対応関係
7、物の特定について実験による発明で一応の原理から実験成果を予測困難な場合の解明の整理
8、生の事実と抽象化、規範化の関係
9、判決審理

第12章 発明を特許するにあたり物体系・物質系を考慮する合理性
1、物体系・物質系と技術、発明、特許、産業、社会生活の関係
2、特許化及び特許権利行使にあたって判断すべき対象と行為
3、発明の種類(物、方法、物の生産方法の発明)との関係
4、物体系・物質系の合理性の結論と補論
5、物体系・物質系以外の分類
6、現行特許法との整合

第3編 物体系物質系及び原理利用の適用-事案の検討

第13章 特許要件(進歩性)の要点
1、特許要件
2、進歩性についての本見解

第14章 進歩性について原理・利用からの説明
1、進歩性の判断枠組
2、判断の手順-共通部分
3、判断の基準-相違部分(1):EUの客観的技術的課題
4、判断の基準-相違部分(2):各国の先行技術から出願発明への到達の考え方5、本見解の判断手順と基準
6、日本、アメリカ、EU、本見解の比較

第15章 進歩性について原理利用からの分析-審査基準、東京高判平成16年6月29日
1、進歩性の審査基準
2、発明に関する事実と規範(特許法審査基準)についての考察
3、本見解による全体及び部分の原理利用との関係
4、重要な部分の原理の考察-阻害要因の解明
5、動機付け、阻害要因についての解明の例-判決(東京高判平成16年6月29日)
6、動機付け、阻害要因についての解明の例-本見解に基づく検討

第16章 進歩性の審査基準について日本、アメリカ、EU、本見解の比較
1、アメリカの審査基準判例との比較-阻害要因及び後知恵防止にも留意して
2、EUの審査基準との比較―阻害要因及び後知恵防止にも留意して
3、日本、アメリカ、EUの審査基準と本見解の相違
4、本見解による阻害要因、後知恵防止の利点

第17章 物体系と物質系の発明についての判例、特許公報の分析
1、物質系の発明
2、特許発明(A)「ビールテイスト飲料及びその製造方法」、(B)「液体調味料及びその製造方法」及び(C)「コーヒー組成物」の検討
3、特許発明(A)と(B)の比較
4、物体系の発明
5、物体系と物質系の混じた発明

第18章 クレーム解釈(均等論)について物体系物質系及び原理・利用からの分析
1、クレーム解釈
2、均等論
3、均等論の本見解に基づく検討

第4編 物体系物質系の特許法上の問題解明の効用

第19章 物体系・物質系の発明を考える効用(1)-発明の概要、発明の特定、明細書クレームの補正等に関し
1、発明の概要の把握
2、発明の特定に関し審査基準との関係
3、一般に特許請求の範囲及び明細書の記載のし方について参考となること
4、機能的クレーム2385、明細書クレームの補正

第20章 物体系・物質系の発明を考える効用(2)-発明者/共同発明者の認定、共同発明者の寄与割合
1、発明者/共同発明者の認定にあたっての留意事項
2、発明者の認定23、共同発明者の認定と共同発明者間の寄与割合
4、発明者/共同発明者の認定についての判例
5、共同発明者の認定と共同発明者間の寄与割合の共同発明の類型による検討
6、東京地判平成18年9月12日(JSR保護膜材料事件)について

第21章 物体系・物質系の発明を考える効用(3)-構成要件分説説の検討と進歩性、クレーム解釈
1、構成要件分説説
2、構成要件を支える部分の原理
3、複数の技術発明の比較

第22章 物体系・物質系の発明を考える効用(4)-PBPクレーム
1、PBPクレームの必要性必然性
2、PBPクレームを認める基準
3、PBPクレームにおける物の構造特性による特定、物の同一性
4、PBPクレームにおけるその他の留意事項
5、PBPクレームの例1:特許発明(B)「液体調味料及びその製造方法」
6、PBPクレームの例2:特許発明(C)「コーヒー組成物」

第23章 物体系・物質系の発明を考える効用(5)-
利用関係:物体系のみ、用途発明:物質系のみ
1、利用関係
2、用途発明

第5編 国際的な状況他

第24章 発明の意味、物体系物質系、二次元的整理、発明生成物の特定の規定
1、生物関連発明の特許対象性
2、物体系物質系
3、6つの要因、二次元的整理
4、発明及び生成物の特定

第25章 トゥリーズとの関係
1、トゥリーズによる発明のし方
2、トゥリーズの発明原理
3、発明原理の物体系・物質系の分類及び6つの要因との関係。発明原理の配列の根拠
4、発明原理の今後の検討
5、発明原理と6つの要因及び原理・原理の利用・利用のし方
6、二次元的分析の効用
7、矛盾マトリックスとそこへの発明原理のあてはめ
8、実験による発明で原理利用が分かり難い場合

第26章 物体系物質系のまとめと今後と発明のし方-あとがきに代えて
1、物体系物質系のまとめと今後
2、発明のし方についての補言
3、物体系物質系の考えの使用のすすめ

索引(事項、人名、国際的事情)
索引(法令(日本法、外国法))
索引(判例)
索引(図表)

著者プロフィール

影山 光太郎  (カゲヤマコウタロウ)  (著/文

影山 光太郎 (かげやま こうたろう)
弁護士・弁理士・工学修士。

1944年愛知県生まれ。66年東京大学工学部合成化学科卒業。68年同大学大学院工業化学専門課程修士課程修了の後、AGC(旧旭硝子)㈱入社。
82年弁護士登録。84年弁理士登録。東京都中央区銀座2-5-7で影山法律特許事務所を主宰。熊本大学、東北大学未来科学技術共同研究センターシニアリサーチ・フェロー。主として知的財産権関係、大学・企業再建・清算関係事件などに携わる。

上記内容は本書刊行時のものです。