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災害復興法学Ⅱ 岡本 正(著/文) - 慶應義塾大学出版会
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災害復興法学Ⅱ

A5判
352ページ
定価 2,800円+税
ISBN
9784766425369
Cコード
C3032
専門 単行本 法律
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2018年7月6日
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紹介

「災害復興法学」待望の続刊が登場!

復興の叡智をさらなる復興へ、そして防災・減災へ

企業の事業継続計画(BCP)や防災に関わる人材育成に不可欠な知識を満載。産学官の危機管理担当者必携。

東日本大震災4万件、広島土砂災害250件、そして熊本地震1万2千件の被災者無料法律相談を徹底解析。そこから導き出された法改正や新制度構築に向けた9つの「復興政策の軌跡」と「新たな課題」を描き出す。

防災とは、災害直後の命や財産を守ることに尽きない。助かった命を繋ぎ、希望の一歩を踏み出し、生活や事業を再建する知識の備えをすることも「防災」に他ならない。防災を「自分ごと」にする防災教育の新たなデザインを提示し、「リーガル・レジリエンス(法的強靭性)」の獲得を目指す。東日本大震災をはじめとする大災害からの復興政策の軌跡を防災、減災、危機管理に繋げることが『災害復興法学Ⅱ』のメッセージである。

慶應義塾大学法科大学院で誕生し、同大学法学部でも実践されている、屈指の人気講座「災害復興法学」及び「災害復興と法」の白熱講義の集大成。第1巻『災害復興法学』から4年の歳月を経てついにその続刊が登場。東日本大震災からの7年余りの法制度構築の歴史が前巻と本書に凝縮されている。

目次

プロローグ 復興から復興へ

<b>第1部 災害時のリーガル・ニーズに学ぶ生活再建の知識の備え</b>
<b>第1章 東日本大震災「リーガル・ニーズ・マップ」</b>
 1 無料法律相談事例の分析
 2 リーガル・ニーズ・マップの作成
 3 不動産賃貸借(借家)のリーガル・ニーズ
 4 工作物責任・相隣関係
 5 住宅ローン
 6 震災関連法令(公益支援・行政認定等)
 7 相続
 8 原子力発電所事故等
 9 リーガル・ニーズ・マップや統計分析の意義と活用

<b>第2章 新しい防災教育~生活再建の「知識の備え」</b>
 1 当たり前の日常生活の繋がりをイメージする
 2 絶望を希望に変える~これだけは知っておきたい「知識の備え」
 3 防災研修プログラムの実践
 4 生活再建の知識の備えを学ぶ「防災ツール」の開発

<b>第2部 復興政策の軌跡 大災害を教訓とした新制度の誕生と課題</b>
<b>第1章 住まい(1)所有者不明土地の高台移転を加速せよ</b>
 <b>震災復興特区法改正による土地収用規制緩和と第3の法案</b>
 1 復興事業地の確保ができない課題の真相
 2 国の「加速化措置」の不十分性と土地収用法の課題
 3 岩手県と弁護士の共同提言
 4 提言から復興特区法改正に至る政策形成活動
 5 東日本大震災復興特別区域法改正による早期着工スキーム
 6 大規模災害復興法による恒久化
 7 東日本大震災復興特別区域法改正後の活用実績の紹介
 8 復興事業促進に残された課題と展望

<b>第2章 住まい(2)二重ローン問題は終わらない</b>
 <b>2つのガイドラインと被災ローン減免制度立法提言</b>
 1 東日本大震災と個人版私的整理ガイドラインの成立
 2 個人版私的整理ガイドラインが残した教訓
 3 恒久制度としての「自然災害債務整理ガイドライン」
 4 自然災害債務整理ガイドライン利活用と課題
 5 ガイドラインの積極的周知と金融機関のアウトリーチ
 6 首都直下地震・南海トラフ地震に備える立法提言

<b>第3章 住まい(3)マンションに救助はやってくるか</b>
 <b>安否確認とマンション防災における個人情報の利活用</b>
 1 個人情報保護法制について
 2 災害と安否情報
 3 マンション防災と安否確認の盲点
 4 コミュニティとマンションの資産価値
 5 分譲マンションにおける災害時要援護者の情報共有政策
 6 個人情報に関するリテラシー向上研修

<b>第4章 家族の生活(1)災害関連死と家族の二重苦に終止符を</b>
 <b>審査基準・支給金額の課題と命を守るデータ・ベース</b>
 1 災害関連死とその実態
 2 災害弔慰金法に関する公共政策上の課題の概観
 3 東日本大震災後の提言と政策形成活動
 4 熊本地震後の提言と政策形成活動
 5 災害弔慰金不支給決定取消訴訟が明らかにした実態
 6 将来の巨大災害に備えた命を守るデータベース

<b>第5章 家族の生活(2)災害救助法を徹底活用せよ</b>
 <b>避難生活の向上と一般基準・特別基準</b>
 1 災害救助法とはどんな法律か
 2 災害救助法の柔軟運用の実績
 3 仮設住宅の入居要件の運用と錯綜
 4 応急修理制度の不十分性
 5 現金支給状況の死文化
 6 災害救助法の徹底活用
 7 災害救助法研修と特別基準の備え

<b>第6章 家族の生活(3)半壊の涙、境界線の明暗</b>
 <b>被災者生活再建支援法の課題と災害ケースマネジメント</b>
 1 被災者生活再建支援制度と成立経緯
 2 竜巻被害で顕著になった「制度の狭間」
 3 罹災証明書の被害判定と実態の乖離
 4 熊本地震と半壊住宅支援
 5 隙間を埋める自治体の「独自支援」
 6 災害ケースマネジメント
 7 原子力発電所事故と被災者生活再建支援制度
 8 熊本地震と長期避難世帯
 9 糸魚川市大規模火災と「自然災害」

<b>第7章 地域と情報(1)津波犠牲者訴訟と安全配慮義務</b>
 <b>災害後の情報収集力と事業継続計画(BCP)の本質</b>
 1 安全配慮義務や工作物責任に関する裁判例
 2 安全配慮義務と事業継続計画(BCP)
 3 善管注意義務・内部統制システム構築義務
 4 津波犠牲者訴訟の教訓
 5 事業継続計画(BCP)の本質とチェックポイント
 6 帰宅困難者対策と安全配慮義務
 7 人づくりこそ防災・減災に繋がる

<b>第8章 地域と情報(2)続・個人情報は個人を救うためにある</b>
 <b>自治体個人情報保護法の立法提言と消費者安全法の利活用</b>
 1 活かされなかった規制仕分けの取りまとめ結果
 2 東日本大震災の教訓の再確認
 3 個人情報保護法制「2000個問題」
 4 官民データ活用推進基本法による政策推進
 5 消費者安全法の徹底活用の可能性と新たな懸念

<b>第9章 地域と情報(3)必要な情報を必要なところへ</b>
 <b>災害派遣弁護士「DLAT」宣言と災害協定</b>
 1 弁護士による情報提供支援ツールの開発
 2 弁護士と行政機関の災害時協定
 3 専門士業連携
 4 生活再建情報とメディアやNPOが果たす役割
 5 災害派遣弁護士「DLAT」と被災者支援ノート

<b>第3部 復興から防災へ 復興の叡智を未来の防災政策に</b>
<b>第1章 東日本大震災「復興期」のリーガル・ニーズ</b>
 1 陸前高田市仮設住宅巡回活動
 2 東日本大震災「復興期」のリーガル・ニーズの分析
 3 復興フェーズの無料法律活動の機能

<b>第2章 熊本地震と新たな復興モデルの提示</b>
 1 熊本地震における弁護士の無料法律相談活動
 2 熊本地震の無料法律相談データ分析
 3 熊本地震におけるリーガル・ニーズ(地域分析)
 4 熊本地震におけるリーガル・ニーズ(多角的分析)
 5 都市激震型(L型)の復興政策モデル

<b>第3章 広島土砂災害にみるリーガル・ニーズの普遍性</b>
 1 広島土砂災害における弁護士の無料法律相談活動
 2 広島市豪雨災害無料法律相談情報分析結果
 3 広島土砂災害におけるリーガル・ニーズ
 4 広域巨大災害と局地災害にみるリーガル・ニーズの普遍性

<b>第4章 復興から防災・減災へ</b>
 1 災害復興法学とリーガル・レジリエンス
 2 あるべき災害法制――可塑性と強靭性
 3 復興と生活再建の理念

エピローグに代えて
2015年ネパール地震:カトマンズ講演に込めた「レジリエンス」の思い
謝辞
参考文献一覧
索引

著者プロフィール

岡本 正  (オカモト タダシ)  (著/文

岡本 正
弁護士・博士(法学)・マンション管理士・医療経営士・防災士。銀座パートナーズ法律事務所パートナー。
1979年生まれ。神奈川県鎌倉市出身。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。2003年弁護士登録。内閣府行政刷新会議事務局上席政策調査員として出向中に東日本大震災が発生。日弁連災害対策本部室長を兼任し復興政策に関与。経験をもとに「災害復興法学」を創設。慶應義塾大学法科大学院、同大学院システムデザイン・マネジメント研究科、同法学部、青山学院大学大学院法学研究科ビジネス法務専攻等で講師を務める。中央大学大学院公共政策研究科客員教授や文部科学省原子力損害賠償紛争解決センター総括主任調査官も務めた。公益財団法人東日本大震災復興支援財団理事、総務省地域情報化アドバイザー、日本組織内弁護士協会副理事長等公職多数。第6回若者力大賞ユースリーダー支援賞個人部門受賞。2017年に新潟大学大学院現代社会文化研究科に提出した災害復興法学に関する論文により博士(法学)を取得。

上記内容は本書刊行時のものです。