版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊 ラノベ
私は自由なのかもしれない 斎藤 慶典(著) - 慶應義塾大学出版会
.

私は自由なのかもしれない 〈責任という自由〉の形而上学

四六判
480ページ
並製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7664-2528-4
Cコード
C0010
一般 単行本 哲学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年7月1日
書店発売日
登録日
2018年6月7日
最終更新日
2018年7月6日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

あなたの人生には、あなたに
しかない固有の色が着いている
のかもしれない。
だが、それがどんな色かを、
あなたを含めて誰も見ることが
できない。
これが、「自由」ということなのだ

▼生命の自己保存を至上命令とする自然に生きる私たちに、「自由」はいかにして可能か。
▼私たちの世界の存立構造の内に「責任」という仕方で兆した「自由」の可能性をめぐって、本書は、現代科学の議論を参照しつつヨナス、アレント、ハイデガー、レヴィナスらと共に、そして彼らに抗して、独自の思索を紡ぎ出す。
 本書は、「自由」の起源を自然界における「自発性」に見出し、「心」から「意識」の成立を、一方を他方に還元できず、かつ両者の間には一方が他方を「支え」、他方が一方を「包む」という固有の関係性として捉え直すことで、形而上と形而下の論理を繋ごうとする。
 このようにして生命の論理の支配下にいることに常に意識的でありながらも、それにも拘わらず、私は自ら欲したところのもので「ありうる」(「私は自由なのかもしれない」)。この純粋な可能性の次元に生きようとすること、これは誰に命じられたのでもない「自由」である。

目次

 はじめに

序章 「ある」に訪れた危機
 1 存在=現象
 2 現象以前
 3 現象以後
  a 「ない」  b 固有性

 第Ⅰ部 自由

第一章 「私」という単独者
 1 自然的世界の存在構制
 2 生命の基本形式
 3 自由の萌芽
 4 「私たち」の/という共同体――中心化の相克と共存
 5 「私」という単独者――中心化の転倒 

第二章 私は自由なのかもしれない
 1 想像力
 2 純粋な可能性
 3 因果必然性と自由
 4 現代の自由論に寄せて

 第Ⅱ部 生命と行為

第三章 生命は存在の目的か――ヨナス
 1 心身(心脳)関係論
  a 随伴現象説批判  b 創発説批判  c 自由と「非知」
 2 存在論的根拠付け
  a 存在と生命  b 生命の論理  c 本能と道徳、あるいは倫理
 3 責任という原理
  a 感情の基底性  b 「担う」ことの唯一性  c マルクスの誤
  りと世代間倫理

第四章 倫理は行為たりうるか――アレント
 1 労働の基底性と倫理の不可視性
  a 「労働」  b 「倫理」
 2 倫理は行為たりうるか
 3 「新しく始める」自由
  a 誕生性  b 主権と主体  c 根源的異他性  d 制度の制
  作
 4 デカルト批判をめぐって
  a デカルトの誤り  b 力と生命
 5 「行為」の中核へ向けて

 第Ⅲ部 責任

第五章 責任という自由――ハイデガーとレヴィナス
 1 死――固有にして唯一の者へ
 2 良心――あるいは「負い目」
  a 「担う」ということ  b 「担われる」もの
 3 運命――あるいは「命運の共同体」 
  a 〈現に〉の「生起=歴史」  b 「固有な共同相互性」
 4 「国家」へ――「よさ」と「正しさ」
  a 現存在と他者――「不気味さ」 
  b 倫理から正義へ――「隠されたもの」から「顕わなもの」へ


あとがき
参考文献
人名索引

著者プロフィール

斎藤 慶典  (サイトウ ヨシミチ)  (

1957年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。哲学博士。現在、慶應義塾大学文学部哲学科教授。専攻は現象学、西洋近・現代哲学。
著書に『フッサール 起源への哲学』『レヴィナス 無起源からの思考』『知ること、黙すること、遣り過ごすこと』『「東洋」哲学の根本問題 あるいは井筒俊彦』(以上講談社)、『「実在」の形而上学』(岩波書店)、『デカルト――「われ思う」のは誰か』『デリダ――なぜ「脱-構築」は正義なのか』(以上NHK出版)、『生命と自由――現象学、生命科学、そして形而上学』(東京大学出版会)、『死の話をしよう――とりわけ、ジュニアとシニアのための哲学入門』(PHP研究所) など。

上記内容は本書刊行時のものです。