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数値流体解析の基礎 肖 鋒(著/文) - コロナ社
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数値流体解析の基礎 Visual C++とgnuplotによる圧縮性・非圧縮性流体解析

発行:コロナ社
A5判
256ページ
定価 3,600円+税
ISBN
9784339046649
Cコード
C3053
専門 単行本 機械
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年1月
書店発売日
登録日
2019年11月29日
最終更新日
2019年12月21日
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紹介

 本書は,流体数値シミュレーション技術の基盤となる圧縮性および非圧縮性流れの代表的な数値解法を中心にまとめたものである。内容構成において学習しやすさを重視しながら,関連知識の体系化にも工夫している。
 2 章では,連続体力学に基づく流体力学の支配方程式を導出し,それぞれの特徴を紹介する。3 章は空間および時間における離散化方法を紹介する。空間離散化について,「空間再構築」という概念の下で有限差分法と有限体積法を統一的に取り扱う。さらに,離散方程式の性質を説明するとともに,簡単な例を挙げてそれらの性質を分析する手法を解説する。4 章では,流体力学においてきわめて重要である移流を表す双曲型方程式の数値解法を論ずる。代表的な数値解法としてGodunov 型有限体積法を詳しく解説する。保存性,数値散逸,数値振動,TVD 再構築,数値流束(リーマンソルバ)などについて計算結果を検証しながら解説し,高解像度TVD 法の構築手順をサンプルコードとともに説明する。5 章では,4 章で構築した数値解法を圧縮性気体の支配方程式であるオイラー方程式に適用する。とりわけ,オイラー方程式の特徴,リーマンソルバの構築に重点を置いて解説する。6 章では非圧縮性粘性流れの数値解法を解説する。音速に比べ流速が低い流れの数値解析に広く用いられるMAC 法,SMAC 法およびSIMPLE 法を詳しく紹介する。強制対流,自然対流,管内流れなどのベンチマーク問題において,変数の配置,境界条件の設定,計算手順を分かりやすく解説する。さらに,圧縮性流体を対象に開発された密度ベースの解法を低速流れの計算に適用する場合と,非圧縮性流れを対象とした圧力ベースの解法を高速流れに適用する場合の,二つの処理方法を述べる。
 学習内容の一部として,C言語のサンプルプログラムも提供し,読者自らCFD コード開発の実践まで展開できるような構成となっている。付属プログラムを活用し演習を行えば,内容の理解を深めることにつながる。
 本書は読者として,理工系の大学院生あるいは学部の3,4 年生を想定しており,学部の基礎数学や流体力学の講義を履修していれば,大きな困難もなく本書の内容を理解できると考える。各解法の導出において基本的な考え方に重点を置いて説明するとともに,計算式の詳細および具体的な数値計算プログラムを示し,現役の学生だけでなく,一般の読者にも独学しやすいように工夫している。理工系の学生のみならず,高度なCFD 業務に携わる研究者・技術者の読者の方々に対しても,CFD 数値解法の研究・応用のさらなる理解のために,本書が少しでもお役に立てればと考えている次第である。

目次

1.はじめに
1.1 数値流体力学とは
1.2 本書のねらい

2.流れの基礎方程式
2.1 基礎方程式の導出
 2.1.1 連続の式
 2.1.2 運動方程式
 2.1.3 エネルギー方程式
2.2 保存型の基礎方程式
2.3 状態方程式と構成方程式
2.4 流体力学の代表的な方程式
 2.4.1 ナビエ・ストークス方程式
 2.4.2 オイラー方程式
 2.4.3 バーガース方程式および移流方程式
 2.4.4 非圧縮性ナビエ・ストークス方程式
 2.4.5 ブシネスク近似と熱対流の方程式

3.数値解法の基礎
3.1 空間離散法
 3.1.1 有限差分法の空間再構築法
 3.1.2 有限体積法の空間再構築法
3.2 多次元の空間離散化
3.3 時間積分法
 3.3.1 オイラー前進法
 3.3.2 オイラー後退法
 3.3.3 2段前進法
 3.3.4 2次ルンゲ・クッタ法
 3.3.5 3次TVDルンゲ・クッタ法
 3.3.6 4次ルンゲ・クッタ法
 3.3.7 フラクショナルステップ時間積分法
3.4 離散方程式の性質
 3.4.1 整合性
 3.4.2 安定性
 3.4.3 収束性
 3.4.4 散逸誤差と分散誤差

4.スカラ保存則の数値解法
4.1 代表的な保存則と特徴
4.2 弱解の概念
4.3 保存スキームと非保存スキーム
4.4 有限体積法のフレームワーク
4.5 高次空間再構築
 4.5.1 空間再構築の精度
 4.5.2 高次空間再構築
4.6 時間積分法
4.7 代表的な2次精度解法
 4.7.1 Lax-Wendroff法
 4.7.2 Beam-Warming法
 4.7.3 Fromm法
4.8 TVD法
 4.8.1 TVDの概念
 4.8.2 TVD法の構築
4.9 数値流束の計算
 4.9.1 Godunovリーマンソルバ
 4.9.2 HLLリーマンソルバ
 4.9.3 Lax-Friedrichsリーマンソルバ
 4.9.4 LocalLax-Friedrichsリーマンソルバ/Rusanovリーマンソルバ
 4.9.5 Hartenリーマンソルバ
 4.9.6 リーマンソルバの流束分離の記述法
4.10 多次元への拡張

5.非粘性圧縮性流体の数値解法
5.1 オイラー方程式に関する基礎理論
 5.1.1 オイラー方程式の特性理論
 5.1.2 オイラー方程式の不連続解
 5.1.3 オイラー方程式のリーマン問題と厳密解
 5.1.4 2次元における特性理論
5.2 オイラー方程式の数値解法
 5.2.1 流束ベクトル分離法
 5.2.2 流束差分分離法
 5.2.3 オイラー方程式の1次精度解法
 5.2.4 オイラー方程式の2次精度解法
 5.2.5 2次元数値解法

6.非圧縮粘性流れの数値解法
6.1 非圧縮粘性流れの特徴と基礎式
6.2 陽的時間前進に基づく解法(MAC法系統)
 6.2.1 MAC法系統の各種方法
 6.2.2 スタガードメッシュ
 6.2.3 移流項と粘性項の離散化
 6.2.4 正方形キャビティ流れの計算
6.3 陰的時間前進に基づく解法(SIMPLE法)
 6.3.1 輸送方程式の陰的解法における離散化
 6.3.2 SIMPLE法の計算手順
 6.3.3 不足緩和
 6.3.4 SIMPLE法による正方形キャビティ流れの計算
6.4 コロケート格子を用いた解法
 6.4.1 コロケート格子
 6.4.2 コロケート格子における圧力場の安定化
 6.4.3 コロケート格子を用いたSIMPLE法によるキャビティ流れの計算
 6.4.4 コロケート格子を用いたフラクショナルステップ法
6.5 流入・流出のある流れ
 6.5.1 流入・流出境界の取扱い
 6.5.2 急拡大流れ
 6.5.3 角柱まわりの流れ
6.6 自然対流問題
 6.6.1 自然対流問題の基礎式
 6.6.2 正方形キャビティ内自然対流
 6.6.3 鉛直流路内の角柱の自然対流
6.7 密度ベースの解法と圧力ベースの解法
 6.7.1 疑似圧縮性による密度ベースの解法
 6.7.2 圧力ベースの解法

付録
A.1 流線の描き方
A.2 付属プログラムリスト
A.3 プログラムの実行
 A.3.1 MicrosoftVisualStudioのインストール
 A.3.2 可視化ツールgnuplotのインストール
 A.3.3 プログラムの実行

引用・参考文献
索引

上記内容は本書刊行時のものです。