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航空機設計法 実践編 李家 賢一(著/文) - コロナ社
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航空機設計法 実践編 小型ジェット旅客機からハイブリッド電動航空機の概念設計まで

発行:コロナ社
A5判
204ページ
定価 2,700円+税
ISBN
9784339046632
Cコード
C3053
専門 単行本 機械
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年1月
書店発売日
登録日
2019年11月29日
最終更新日
2019年12月21日
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紹介

【書籍の特徴】
 本書は、前著「航空機設計法-軽飛行機から超音速旅客機の概念設計までー」の続編です。本書の特徴は、次の3点です。

1)前著の概念設計手法を用いて120名乗り小型ジェット旅客機の概念設計を行います。設計に必要な推算支援ツールを提供します。このツールを使うと、任意の乗客数のジェット旅客機の概念設計も行うことができるようになります。

2)本書の手法を形態や機能の異なる新型航空機の概念設計に適用する具体例として、近年注目をあびている地球温暖化防止を目指したハイブリッド電動航空機の概念設計法を説明します。

3)航空機を作るためには、空調機器等の装備品(航空機システムと呼ばれる)についても把握する必要があります。航空機システムが概念設計結果に与える影響も含めて、その全体像を説明します。

【各章について】
 本書は、第I部(1章~6章)、第II部(7章、8章)、第III部(9章、10章)、各章終わりのコーヒーブレイクと付録から構成されています。

 第I部では、前著の概念設計手法を用いて、120名乗り小型ジェット旅客機の概念設計を行います。前著の式番号を明記しながら、一歩一歩設計作業を行います。前著を読了していることが前提条件となりますが、設計要求を満たす航空機の機体三面図を描くまでの流れを把握することができます。設計計算のために、読者へ表計算ソフトを活用した推算支援ツールを提供します。第I部の設計例のためにツールに与えた数値は本文中にまとめました。よって、読者は第I部の概念設計作業を実際に行えます。読者の責任の下で、このツールを自由に応用できますので、任意の乗客数のジェット旅客機の概念設計を行えます。この点が、本書の最大の特徴です。

 第II部では、本書の概念設計法を機体の形態や機能が異なる航空機に適用します。形態が異なる機体の設計法については、前著の15章で説明しました。この第II部では、機能が異なる航空機の例として、地球温暖化防止につながる電動航空機を取り上げます。この機体は、各所で検討されていますが、まだ機体の概念設計法は確立していません。本書ではジェットエンジンと電動モーターを併用するハイブリッド電動航空機をとりあげ、その概念設計法について説明します。第II部を通じて、通常の航空機との概念設計法の違いについて学べます。

 第III部では、航空機システムを取り上げます。航空機システムとは、飛行に必要とされる、例えば空調系統や電気系統など、ハードウェア(装備品)と制御ソフトウェアの総称です。航空機の価値の約1/3は、この航空機システムだと言われています。和書で、航空機設計の視点から航空機システムについて詳述したのは、本書が初めてだと思います。

 各章の終わりには前著と同じく「コーヒーブレイク」があります。実際の航空機開発の場面で遭遇するさまざまな話題を取り上げると共に、前著と同様に航空機の運用に関する話題も紹介しました。各章読了毎に一休みするタイミングで目を通してください。

目次

Ⅰ部 航空機概念設計の詳細~小型ジェット旅客機を例にとって~
1.設計要求と機体一般配置の決定
1.1 設計要求
1.2 機体一般配置の決定
コーヒーブレイク 認証取得

2.主要諸元の決定(第1次)
2.1 最大離陸重量の見積り
2.2 主翼面積とエンジン推力の見積り
 2.2.1 揚抗比と抵抗の推算
 2.2.2 離陸性能のサイジング
 2.2.3 着陸性能のサイジング
 2.2.4 上昇性能のサイジング
 2.2.5 巡航性能のサイジング
 2.2.6 サイジングプロット図
コーヒーブレイク 航空機開発で直面する「死の谷」

3.初期機体三面図の描画に向けた作業
3.1 胴体設計
3.2 主翼
 3.2.1 主翼断面形状
 3.2.2 主翼平面形状
3.3 尾翼
 3.3.1 水平尾翼
 3.3.2 垂直尾翼
3.4 重量推算
3.5 初期機体三面図の描画,重心位置と脚配置の決定
コーヒーブレイク 新しいパイロットライセンスMPL

4.全機空力特性の推算
4.1 巡航時揚力の推算
 4.1.1 揚力傾斜と零揚力角の見積り
 4.1.2 最大揚力係数の見積りと揚力曲線の描画
4.2 高揚力装置の特性推算
 4.2.1 後縁フラップ
 4.2.2 前縁フラップと揚力曲線の描画
4.3 抵抗推算
 4.3.1 有害抵抗
 4.3.2 誘導抵抗
 4.3.3 抵抗推算のまとめと抵抗-揚力曲線の描画
コーヒーブレイク 操縦に必要な計器の配置

5.主要諸元の決定(第2次)
5.1 エンジン性能曲線の見積り
 5.1.1 ターボファンエンジンの寸法と重量
 5.1.2 エンジン性能曲線
5.2 第2次サイジングとカーペットプロットの描画
5.3 第2次サイジング結果の吟味
コーヒーブレイク VOR航法装置を用いた飛行

6.機体性能評価と機体三面図の見直し
6.1 機体の性能推算
 6.1.1 エンジンの推力と最大飛行速度
 6.1.2 上昇性能
 6.1.3 巡航性能
 6.1.4 離着陸性能
6.2 機体三面図の見直し
6.3 設計結果の吟味
コーヒーブレイク 空港へのVORアプローチ

Ⅱ部 新型航空機に対する概念設計手法の適用~ハイブリッド電動航空機を例にとって~
7.地球温暖化防止を目指したハイブリッド電動航空機について
7.1 はじめに
7.2 地球温暖化防止に向けて
7.3 ハイブリッド電動航空機の分類
7.4 完全電動航空機の機体成立性の検討
 7.4.1 完全電動航空機による飛行を可能とするバッテリーの重量
 7.4.2 完全電動航空機に搭載されるバッテリーの性能について
 7.4.3 完全電動航空機の成立性検討のためのパラメトリックスタディ
コーヒーブレイク 機体整備

8.ハイブリッド電動航空機の概念設計法と設計例
8.1 ハイブリッド電動航空機の推進系統の考慮
 8.1.1 推進方式の検討と選定
 8.1.2 本章で概念設計する機体の推進方式の設定
8.2 ハイブリッド電動航空機の概念設計法
 8.2.1 ハイブリッド電動航空機の推進系統の各種効率
 8.2.2 ハイブリッド電動航空機の推進系統の重量と寸法の推算
 8.2.3 概念設計手法
8.3 概念設計例
コーヒーブレイク ICAO騒音規制

Ⅲ部 航空機システムの考慮
9.航空機システムとは
9.1 航空機システム
 9.1.1 飛行制御系統
 9.1.2 エンジン制御系統と燃料系統
 9.1.3 航法通信機器系統
 9.1.4 電気系統と灯火
 9.1.5 油圧系統と降着装置(脚)
 9.1.6 高圧空気系統,防氷系統,空調系統
 9.1.7 緊急時対応(酸素系統,防火系統,RAT)
 9.1.8 補助動力装置(APU)
9.2 2次動力とは
9.3 航空機システムの開発プロセス
9.4 More Electric Aircraft:MEA
コーヒーブレイク ファミリー機体の開発

10.2次動力システムの構成と概念設計への影響
10.1 2次動力システムの構成
 10.1.1 空調系統(ECS)
 10.1.2 防氷系統(IPS)
 10.1.3 油圧系統
 10.1.4 電気系統
 10.1.5 エンジン補機
10.2 航空機概念設計への影響
 10.2.1 概念設計に影響する三つの要素
 10.2.2 2次動力システムを考慮に入れた概念設計手法
 10.2.3 2次動力システムの影響(電動化されたECSの場合)
 10.2.4 層流制御システムを取り入れた航空機に対する適用
コーヒーブレイク 機体開発に関わる航空機産業の構成

付録A 機体に働く揚力と抵抗の推算方法
A.1 巡航時揚力の推算
 A.1.1 揚力傾斜と零揚力角の見積り
 A.1.2 最大揚力係数の見積りと揚力曲線の描画
A.2 高揚力装置使用時の揚力推算
 A.2.1 後縁フラップ
 A.2.2 前縁フラップと揚力曲線の描画
A.3 抵抗推算
 A.3.1 有害抵抗
 A.3.2 誘導抵抗

付録B エンジン性能曲線の見積り

付録C 表計算ソフトを活用した各種推算支援ツール
C.1 推算支援ツールの種類
C.2 空力特性推算支援ツールの使用法
 C.2.1 ツール全般に対する注意事項
 C.2.2 「必要推力推算シート」に関する特記事項
C.3 第2次サイジング用推算支援ツールの使用法
C.4 本書で使用したデータ

付録D 加速停止距離の見積り
D.1 エンジン一発停止後に離陸を続行する場合の離陸距離
 D.1.1 離陸滑走距離
 D.1.2 上昇への遷移に要する距離と離陸上昇距離
D.2 エンジン一発停止後に滑走路上で停止するまでの停止距離

おわりに
引用・参考文献
索引

上記内容は本書刊行時のものです。