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日本思想史 末木 文美士(著/文) - 岩波書店
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岩波新書

日本思想史

発行:岩波書店
新書判
276ページ
定価 880円+税
ISBN
9784004318217
Cコード
C0210
一般 新書 哲学
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年12月7日
最終更新日
2020年1月8日
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紹介

古代から現代にいたるまで,日本人はそれぞれの課題に真剣に取り組み,生き方を模索してきた.その軌跡と厖大な集積が日本の思想史をかたちづくっているのだ.〈王権〉と〈神仏〉を二極とする構造と大きな流れとをつかみ,日本思想史の見取り図を大胆に描き出す.混迷の今を見据え,未来のために紡がれる,唯一無二の通史.

目次

はじめに――必須としての日本思想史


第一章 日本思想史をどう捉えるか
1 日本思想史への視座
 日本に哲学はなかったか?
 日本思想史研究の黎明
 丸山眞男と戦後の日本思想史研究
 日本思想史の困難

2 日本思想史の構造――王権と神仏
 王権/神仏/思想
 大伝統の構造
 中伝統から小伝統へ

3 前提としての中国
 モデルとしての中国思想
 仏教の位置づけ
 中国思想と日本


Ⅰ 思想の形成〔古代〕 ~9世紀


第二章 日本思想の形成――飛鳥・奈良・平安初期
1 律令と神話
 国家の形成
 律令とその変容
 神話と歴史

2 神々と仏法
 神々の秩序
 仏教国家の理想
 新たな王法・仏法関係へ

3 儒学と詩歌
 漢学・儒学の受容
 漢詩・漢文と文人世界
 万葉の歌人たち


Ⅱ 定着する思想〔中世〕 10~15世紀


第三章 儀礼化する王権と神仏――摂関・院政期
1 王権と儀礼
 王権の重層化
 有職故実の形成
 王朝の知識人

2 祭祀と信仰
 神祇祭祀の整備
 密教呪法の肥大化
 信仰と実践

3 王朝の思想と文学
 歴史から和歌・物語へ
 言語・文字・学問
 末法・辺土観と三国史観


第四章 王権と神仏の新秩序――鎌倉期
1 重層化する王権
 王権の二元化
 神仏と共なる歴史
 東アジア世界の変容と神国意識

2 神仏の新秩序
 仏教再興運動
 実践的仏教思想
 神々の自覚

3 貴族・武士・隠者
 狂言綺語と有心
 武士の生きざま
 自由なる精神を求めて


第五章 中世文化の成熟――南北朝・室町期
1 王権の再編と理論
 天皇の再定義
 南北朝と正統問題
 室町の王権と東アジア

2 神仏と中世文化
 仏教宗派の盛衰
 禅林の文化
 「神道」の成立

3 室町ルネサンス
 古典の研究と秘伝化
 能楽とその理論
 バサラと天狗


Ⅲ 思想の多様化と変容〔近世〕 16~19世紀


第六章 大変動と再編――戦国・安土桃山期
1 分裂から再統一へ
 天皇・将軍・大名
 領国統治の理念
 天下統一と東アジア

2 一神教の衝撃
 一神教との出会い
 戦国の仏教
 統一国家と宗教

3 大名と町衆
 南蛮文化とグローバル世界
 闘茶からわび茶へ
 庶民の文芸


第七章 安定社会の構築――江戸初期
1 新しい秩序を目指して
 徳川の平和
 「武士道」の成立
 世界史の転換と鎖国

2 神仏儒の時代
 イデオロギーとしての神仏
 儒教の形成と儒仏論争
 儒教系神道と日本型華夷思想

3 多元化する倫理と文化
 生き方の探究
 貨幣経済と町人文化
 転換期としての元禄


第八章 思想の一斉開花――江戸中期
1 儒教的統治の具体策
 幕政の改革と朝廷
 儒者の朝幕論
 世界に開かれる目

2 復古と革新
 神話の再発見
 仏陀への回帰
 世俗と宗教

3 学問と生活
 言語・文献・思想
 科学から哲学へ
 農の思想


第九章 ナショナリズムへの道――江戸後期
1 国難と王権
 幕府の苦悩と朝廷
 国体の模索
 変革の思想

2 神道の躍動
 復古神道と草莽の国学
 庶民の信仰
 仏教者の対応

3 転換を求めて
 爛熟する江戸文化
 海外を見据えて
 近代国家の設計図


Ⅳ 世界の中の日本〔近代〕 19~20世紀


第十章 日本的近代の形成――明治期
1 国体の形成
 明治維新の精神
 憲法制定と教育勅語
 民権から大逆へ

2 国体と神仏
 神道国教化の行方
 家父長制国家と神仏
 キリスト教の受容と仏教界の革新

3 啓蒙と国粋
 啓蒙から国粋、そして煩悶へ
 お雇い外国人から留学帰りへ
 文学者の抵抗


第十一章 戦争と思想――大正・昭和前期
1 デモクラシーから総力戦へ
 大正デモクラシー
 マルクス主義から超国家主義へ
 国体と大東亜共栄圏

2 受難と協力
 生命主義とオカルティズム
 変貌する社会と宗教
 戦争と宗教

3 激動の中の哲学
 女性の目覚め
 政治か芸術か
 京都学派と近代の超克


第十二章 平和の理想と幻想――昭和後期
1 平和と民主
 戦後憲法の理想と天皇
 平和・経済・再軍備
 五五年体制の安定

2 新しい政教関係
 神道指令と政教分離
 大衆の宗教、知識人の宗教
 ヤスクニとヒロシマの戦後

3 知識人から大衆文化へ
 戦後知識人の諸相
 知識人の終焉
 女性参政権からフェミニズムへ


むすび――幻想の終焉〔平成〕
 象徴天皇という物語
 冷戦と五五年体制の終結
 理想の消失
 災害・テロと大量死


参考文献/図版出典一覧
あとがき
書名索引/人名索引

上記内容は本書刊行時のものです。