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福袋今昔

 正月に福袋を買わなくなって久しい。といっても、以前はよく買っていたわけではない。
 何回か買い求めた経験はあるが、福袋を買ってよかった、と思ったことが一度もないからいつのまにか興味を失ってしまったのである。
 最近の福袋は、昔のような売れ残りの詰め合わせだったり、流行おくれのアウトレット物の在庫処分ではなく、内容がちゃんと表示されているものが多いと聞く。
 モノが行き渡った今の世の中に合わせた傾向だろうが、欲しかった物を何も福袋で他の商品と抱き合わせで手に入れなくとも、今では日常的にリーズナブルに手に入れられるいろいろな販売チャンネルがあるのではないかとも思う。 (さらに…)

気になるのです……よろしく

 ときどき鼻につくことばに、「よろしくお願いします」がある。
 いつだったか、外国人から「どういう意味ですか?」と聞かれたことがある。むこうは日本語初級者だったので、それは自己紹介のときの最後にいうことばだよ、とおしえた。とりあえず限定的に、そうおしえるしかなかった。
 僕たちは日常、なんの気なしに「よろしくお願いします」を使っている。しかし、「お願いします」の意味はわかるが、「よろしく」がなぜくっつくのか不明である。 (さらに…)

あれから一年、男と女

「女の腐ったような」という形容表現がある。ウジウジした優柔不断な男に対する、ある種侮蔑的なことばである。最低だ、ということだろう。
 そういわれた男は「女以下の男」、ということであるが、そうするとこの形容表現には男尊女卑思想が潜んでいることになる。
 しかし、女が腐ってウジウジ……という展開にはどうも違和感がある。どう考えても、一般的に男のほうがウジウジしているのではないか、と思う。 (さらに…)

「させていただく」とき

国会中継を聞いていると、政治家や官僚(最近では答弁の機会もなくなったが)の言葉の方が、話しの内容より気になってしまう。
文末をやたらに長くする「そのように思っておるところでございます」「お願い申しあげたいというふうに思います」や、他人ごとのような「誠に遺憾」「不徳の致すところ」、はては他の政党名を「さん」づけで呼んだりするものまで実に多彩だ。
しかし、なかでも白眉は「〜させていただく」だろう。もちろん適切に使えば気になるものではないが、彼らの場合はほとんど、謙遜や感謝の意を含んでいないところが鼻につくのである。あまり気にならないのは「みなさまのおかげで当選させていただきました」などというときぐらいだろうか。 (さらに…)