旅する人生に〈沖縄〉という季節があった 『沖縄への短い帰還』池澤夏樹著を刊行します!
沖縄にはいろんな作家、ライター、研究者の方がやってくる。旅行で来て気に入ってプライベートで通うようになったり、雑誌の取材で二泊三日の旅とか、はたまた沖縄をテーマに据えて長期取材を行ったりと、様々である。その中で、沖縄に居を構える方もいる。昔だったら、灰谷健次郎さんが渡嘉敷島に住んでいたし、現在は、元「噂の真相」編集長だった岡留安則さんが有名だろう。「沖縄移住」という言葉は定着している。
作家・池澤夏樹さんが沖縄に住んでいたのは1994年から2004年までの10年間で、それ以前から頻繁に沖縄に来ていたし、その後もしばしば沖縄に来ている。沖縄に住んでいる後半は、那覇から少し離れた知念村(現南城市知念)の、海を見下ろす高台に家を新築し村民として暮らしていた。 (さらに…)