「ゆとり世代」?いいじゃない
年末に依頼を受けていながら、ノロウィルスに感染してすっかり原稿の締切を忘れておりました。申し訳ございません。年賀状も寒中見舞いも出しそびれ、年賀状を頂いた方にはおそらく暑中見舞いが届くと思いますのでよろしくお願いいたします。
まず自己紹介を。ほぼ出版社の営業ですが、当社編集プロダクションを兼ねているので、たまに原稿を書いたり夜を徹して校了していたりします。36歳で、大食漢のため版元日誌のグルメ投稿の中でもボリューム系の店を中心にチェックしています。
さて本題ですが、みなさんの会社ではインターンシップを活用してますでしょうか?
出版界は斜陽の業界と言われて久しいですが、なんだかんだで今も学生たちの人気は高いそうです。そのため、当社では通常の採用とは別にインターンシップも行なっていて、非常に多くの応募を頂いております。
研修っぽく教えている余裕はないので、OJT的にひっそりと取次に連れて行ったり、倉庫の棚卸を手伝ってもらったり、イベントに参加して一緒に本を売ったり。企画書の書き方やPOSを利用したマーケティング、伝票1枚1枚が意味することなど、編集として出版社に入ったときにおざなりになりやすい部分もしっかりと教えるようにしています。
「ファッション誌をやりたい!」「バンドやっている友人が多いので、そういった友達を世に出すような雑誌をやりたいです!」と言うような若い子たちに、地味でブラックな出版界の現実を見せつけているわけです。
仕事を教えている中で感じたのは、ゆとりゆとりとバカにされがちな世代の若い子たちは素直で真面目な子が本当に多い。わたしが学生の頃は、自分も回りもよくわからない自信を持ってこの業界に入ってきましたが、彼らはしっかりと現実を見つめている。だから、我々の仕事を見ても、多くの子たちは思いを新たにこの業界を目指しています。
私が教えた子は2年間でのべ10人に満たないのですが、無事3人ほどこの業界に入ることが決まりました。2人はだれもが知っているような大手です。面接では他の学生との差異化にこの経験が非常に役だっているそうです。「ボランティアが…」とか「サークル活動で…」「趣味は音楽鑑賞」なんて言うよりも、「原稿書きました!」「断裁現場で●●を三万冊見ました!」と言ったほうが、面接官も「ほうほうそれで?」となるわけで。また、そういった経験ができるようにカリキュラムを作っております。
少しでも出版界に若手を供給できるように、土台を支えてくれる優秀な人材が根を張ってくれるようにと願いながら、これからも続けて行きたいと思っております。みなさんの会社でもインターンシップやってみてはいかがでしょうか? 時々びっくりするような宝石が潜んでいたりしますよ。
ジー・ビーのTwitterアカウント @gbiidabashi